ドローン空撮で美しい風景を伝えたい

伝え残したい日本の絶景を求めてドローン行脚中『アーバンフォーゲル絶景空撮』の撮影地紹介や裏話を綴ります

 ※情報は撮影当時のものです。飛行計画を立てる際に、必ずご自身でお確かめ下さい。     

No.74 大分県 豊後森機関庫公園

国指定登録有形文化財、近代産業遺産

 

ここの魅力は「機関車の転車台」「円形の機関車倉庫」と思います。

久留米と大分をつなぐ「久大線」、昭和4年(1929年)に豊後森駅が開業し、昭和9年(1934年)に全線開通しました。

石炭や水などの補給基地として非常に大きな役割を果たしました。

大2次世界大戦中は軍事輸送の拠点となっていたため、米軍機の機銃掃射似合い、今でも壁にはその跡が残っています。

最盛期は昭和23年(1948年)ごろで、車両25両、乗務員ほか職員217名の配置がありましたが、昭和45年(1970年)に久大線無煙化されたことによって蒸気機関車が姿を消し、機関区は廃止されました。

現在は線路が外され、扇型機関庫と転車台が残るのみになりました。

 

では、空撮映像をご覧ください。

 


www.youtube.com (2022年10月撮影)

 

【ドローンノート】

Mavic3

 

とてもいい天気でした。

公園には遊びに来ている人もおり、久大本線がすぐ横を走っていることもあり、撮影日気を使いました。

ちょうど赤い列車(赤い塗装のキハ220?)が走ったのですが、余裕がなくて写し込むことができなかったのが悔やまれます.....

No.119 豊稔池堰堤

香川県観音寺市にある豊稔池堰堤に行きました。

国指定重要文化財

 

長閑な田園地帯を抜け山間に入って行き案内板に従って細い道を下ると……

その姿は想像以上に圧巻でした!

 

大正14年に起工し、昭和4年に竣工。

堰堤長145m、高さ30m、日本で唯一の5つのアーチを持つ「石積み式マルチプルアーチダム」

 

ダムの放水(ゆるぬき)は、田植えが終わるまでの1週間で下流の池の貯水量が3割を切った頃、水田に水を供給する目的で行われ、季節の風物詩となっています。

約90年経った今も、農業用水として地域の水瓶の役割を担っています。

 

ダム下の豊稔池遊水公園には、他の史跡も残っています。

この横からは遊歩道がついていて、ダム上部まで行くことができます。

 

では、空撮映像をご覧ください ↓↓


www.youtube.com

 

【ドローンノート】

Mavic3pro

 

小雨が降ったり止んだりで、雨の様子を見ながらの撮影でした。

無風だったので、ダムの水面に山の木々が綺麗に映り込みました。

私たちが到着した時には誰もいなかたので「国交相認可」のオレンジベストを着用せずに撮影開始してしまいましたが、大型バスも入ってきて観光客が増えたので慌ててベストを着用しました。

どんな時でもベストを着用するべきだと反省しました。

No.59 鹿児島県 佐多岬

鹿児島県大隅半島の南端、北緯31度線上にある佐多岬灯台です。

 

灯台は展望所から50m沖の大輪島にあります。

佐多岬灯台は日本最古の灯台の一つで、明治4年に完成しました。

昭和20年の空襲で焼失した後、昭和25年に再建されて今に至ります。

天気が良ければ、展望所から屋久島や種子島まで見ることができるそうです。

この日は天気が悪く、開聞岳はかろうじて見える程度でした。


この展望所では佐多岬灯台が主役ですが、北西側の断崖の地層も独特で美しいです。

 

佐多岬公園駐車場から亜熱帯植物に囲まれた遊歩道を10分弱歩くと、展望所に着きます。

途中には縁結びの神様が祀られた御崎神社があります。

 

では空からご覧ください ↓↓


www.youtube.com (2022年5月撮影)

 

【ドローンノート】

Mavic3

あいにくの曇り空でした。

撮影が進むと風が少し出てきました。

この頃はドローンのフライトアプリを上手く使うことができておらず、常に露出をオートにしてい他ので、撮影動画を後で確認してガッカリしました。

海と空を撮影する時は「海は真っ暗、空は白飛び」みたいになりがちですが、露出がオートで変わってしまうと映像自体が使い物にならなくなってしまうので、これ以降は露出も自分で設定するようにしています。....時々忘れてしまいますが....

 

#130 奈良県 屯鶴峯(どんづるぼう)

奈良県香芝市の屯鶴峯に行きました。

 

駐車場もトイレも整備されています。

この日は前日の大雨で駐車場は土砂で埋まり、大掃除をされていましたが…

 

この看板のところから階段を登っていきます。

(他にも登る道はありますが、登山道のような道になります…)

 

今では穏やかな山のように見えますが、二上山は火山です。

千数百万年前の火山活動で水中に堆積した火砕流や火山灰が、地殻変動で地表に現れ、侵食されて今の姿になったそうです。

粘土のようにヌメヌメと堆積した部分と、ミルフィーユのように重なってできた地層があり、約50度傾いた地層も見ることができます。

 

名前の由来は、白い岩肌が鶴が屯(たむろ)しているように見えたからだとも言われています。

ポスターにも「岩肌部分には立ち入らないようにご協力を」と書いてありますが、凝灰岩の岩肌は非常に脆く崩れやすく、展望所でも足元には十分注意が必要です。

自分の安全のためだけでなく、景観保存のためにも、立ち入らないように守っていきたいと思いました。

 

空からの映像をご覧ください。


www.youtube.com

 

【ドローンノート】

Mavic3classic

天気は良かったですが、少し風がありました。

見学に来られている人もおり、「動画への写り込みについてのお願い」は声かけしました。

…写り込みは困る、と言われる方もおられますので、撮影の際にはなるべく第3者は映さないことが必要ですね…

No.90 甑大明神橋

鹿児島県甑島(こしきじま)を撮影したくなった理由の一つが、テレビ放映で見たここ甑大明神橋です。

近代的な橋のすぐそばなのに野生味あふれる地層が露わになっている....!

甑島には、上甑中甑下甑の3つの島があります。

甑島への入り口は上甑島の里港で、以前は車では回れませんでしたが、甑大明神橋と鹿の子大橋で上甑中甑がつながり、鹿子大橋の開通により中甑下甑がつながり、串木野からフェリーで渡って全島の観光がマイカーでできるようになりました。

とはいえ、間近で甑島の醍醐味を味わえる遊覧船が出る港は上甑にあり、この甑大明神橋の下を通って下甑島の西海岸に向かいます。

 

甑大明神は甑(せいろ)の形に似た大岩を御神体として祀られていて、「甑島」の地名の発祥の地と言われています。

 

 

ドローンの映像はこちらです ↓↓


www.youtube.com (2023年4月撮影)

 

【ドローンノート】

Mavic3classic

 

雨は降っていなかったものの風が強く、橋上部にかからないよう、沖に出さないように、また島の間、高高度ではいっそう風が吹き抜けていることが想像できたため、注意しました。

佐渡島旅行記 2023年5月 その5

【5日目 富山県

朝、小木港のフェリーターミナルには、カラフルなウェアーを着たたくさんのサイクリストが降り立っていました。

フェリーから降りて、お出迎えのワゴン車に大きな荷物(折りたたんだ自転車)を積んでいく人や、駐車場の隅で自転車を組み立てて走り去っていく人で賑わっていました。

今日は土曜日、風もなく晴れていて気持ちがいい天気です。

サイクリングには絶好の日和ですね!

直江津に向かうフェリーも、行きとは違いほとんど揺れもなく快適でした。

 

直江津港に13時すぎに着いて、富山県砺波市まで走ります。

砺波市はチューリップで有名ですが、美しい田園風景が広がる散居村と、豊富な水量を誇る清流・庄川も魅力的です。

 

庄川沿いにある庄川水記念公園には小さいながらも立派なダムがあり、発電所もあります。

横には魚道も整備されていました。

 

今日のお宿は、温泉も料理も本物でした!

 

【6日目 福井県

朝食もとてもおいしかったです!

 

今日は福井県一乗谷朝倉氏遺跡」の撮影です。

 

戦国時代に一乗谷城を中心に越前国を支配した朝倉氏の遺構です。

こちらは応仁の乱以降、多くの公家や高僧、文化人、学者などが逃れて来たため「北ノ京」とも呼ばれ越前の中心地として栄えていたが、100年ほどのちに柴田勝家が越前八郡の本拠地を海沿いに移したため辺境となり、没落してしまいました。

今は、遺構のごくごく一部ですが200mにわたって復元町並みがあります。

 

天気は最高の晴れ、3m/sくらいの風で問題はありませんが、観光客が多いので注意して飛ばしましょう。

 


www.youtube.com

 

これで今回の旅行記は終了です。

2015年に旅行会社のパック旅行で初めて佐渡島に行き、今回は2回目の訪問でした。

自分で観光地を調べ、宿を決め、行程を考え、観光バスではなくマイカーで自由に回ると、新しい発見や地域の方との触れ合いがありますね。

ドローン撮影に際しては、各自治体様、各施設様のお世話になりました。

立ち会ってくださった担当者様には、貴重なお時間を割いていただきありがとうございました。

 

【ドローンノート】

Mavic3classic

 

山に挟まれた谷間なので、風の変化に気をつけました。

季節的に野鳥も子育てしている可能性があり、気をつけました。

佐渡島旅行記 2023年5月 その4

【4日目 南部】

雨です...、が、少しでも晴れ間があれば空撮をしましょう。

空撮できなくても、こんな時こそゆったりと観光しましょう!

今日は棚田の撮影がメインです。

 

美味しく朝食をいただいて、出発です。

 

まず最初に行ったのは夫婦岩、...雨...。

10人ほどの外国人観光客が、海の水をバケツで汲んで塩田小屋に運び、塩作り体験をしていました。


道に迷いながら、次に行ったのは小倉千枚田、...雨。

 

佐渡島には美しい棚田がこんなにもあるのですね。

棚田の維持管理をしておられる農家さんと話をしましたが、

絶滅危惧種とは我々のことです。『今回で田植えも終わりにする』って言ってる人もいるし。来年もこの棚田があるかなんて、わからない」と、危機感を募らせておられました。

 

今回の旅行で絶対に撮影したかったのが、ここ岩首昇竜棚田だったのですが、雨はいよいよ大雨の土砂降りになってしまいました。

もし晴れていたら、田植えが終わって間もない棚田が大空を写して輝いていたことでしょう...

今度佐渡島を訪れた時の宿題になりました。

ここの棚田は必ずガイドさん付きで、協力金もお支払いしての撮影になります。

全て私有地で大切に管理しておられるので、見せていただく我々も協力したいと思います。

次回訪れるまで、棚田の管理よろしくお願いします!!

 

佐渡島最後の撮影予定地、宿根木に行きました。

雨は小降りで、少し空が明るくなりました。

宿根木の街並みは以前も見学したので、宿根木海岸に向かいます。

 

宿根木は海底火山から噴き出した溶岩が、その後の地殻変動で隆起し、今のような地形になった隆起波食台です。

荒涼とした地面が広がっていて地球上ではないような景色でした。

みたことがないような植物とも巡り会いました。

雨が上がったのでドローンを飛ばしました...飛ばしているうちに雨が降り出してしまいましたが...。

遠くに琴浦地区の洞門も見え、玉江にはたらい舟(はんぎり)も出ていて、宿根木らしい風景が撮影できました。

 

こちらからご覧ください ↓↓


www.youtube.com

 

明日は午前中のフェリーで本州に戻るので、港の近くの宿に泊まります。

立ち寄りもできる本格温泉の宿で、バイクツーリングの方々が入浴に来られていました。

 

今回の佐渡島周遊旅行で感じたことは、

島が大きい!

お魚が美味しい!

海が綺麗!

山が深い!

手付かずの自然がたくさん残っている!

佐渡文化が色濃く残っている!

 

そして、

 

遠かったです。

今度は、もっと時間をとってゆっくり回りたいと思いました。

 

【ドローンノート】

Mavic3classic

 

宿根木では撮影している間に小雨が降ってきました。

少々の雨ではドローン自体は飛びますが、美しい映像が撮れないことはもちろん、レンズに雨粒がついてしまうと映像としては使い物になりません....

飛行後の機体やプロポの点検整備も普段よりも丁寧に行わないといけないです。